今回の事業では５名の高校生が探求・訪問しました。

株式会社ココトの通常業務はBtoBがメインであるため、日常生活の中では実際に触れることの少ない、システムやネットワークなどの運用という仕事は、生徒達にはなかなか想像しがたく、訪問前の事前探求でも「どのような仕事か？」という点について理解が難航しているようでした。しかし、AIやRPA、IoTなどのITを駆使した様々な新技術の重要性は今後ますます増していくであろうということはメディアでも発信されているので、彼らにとって「将来もっとも面白くなりそうな仕事」という根源的な興味がある様子でした。

そして何より今回は「社長に会える」ことで、彼らの興味は株式会社ココトの仕事内容もさることながら、なぜ東京の会社が唐津に拠点を作ったのか？会社を作るのに必要なことは？社員にしたい人はどんな人か？などを聞いてみることにしたようです。

そしていよいよ、唐津市大手口センタービル４階の唐津事業所への訪問です。今回の事業のために作った名刺を会社受付に提出し、緊張しながらも社内へ。広いミーティングルームでは西牧社長ご自身がにこやかに出迎えてくれました。IT業界の聞きなれない言葉を優しくかみ砕きながらもユニークかつ情熱的にお話していただき、終始和やかな雰囲気で進みました。

そんな中で、生徒たちが強く印象に残ったのは西牧社長の熱量だったようです。代表取締役として最前線で会社を率いる西牧社長を前に、彼らは早速訪問前に探求学習の中で出た質問を投げかけていきました。西牧社長やほかのスタッフとの対話を終え、学校に帰ってきた後の彼らの笑顔が、この会社訪問が彼らにとって、とても有意義で刺激的な時間だったことを物語っていました。

そして迎えた発表当日。彼らはココトについて「唐津に居ながら日本中の企業とビジネスができる会社であり、また、自由な社風が魅力的な会社です」と伝えています。

発表の中で、特に他の生徒たちが興味を持ったのは「社員に寄り添った働き方・ユニークな社風」の紹介でした。子育てをしながら働くために朝早めに出社し、１５時過ぎに業務を終える女性エンジニアのお話、逆に１０時から出社し、１９時に仕事を終える男性エンジニアのお話、社内にあるゴルフ部、e-sports部や各種クラブの存在など、その自由な社風と個人の働き方に寄り添う会社の姿勢に興味津々の様子でした。

株式会社ココトの業務紹介については、業務のアウトソーシング支援（ＢＰＯ）、イノベーションセンターの運営など、馴染みのない言葉は高校生にとって少し難しかったようですが、株式会社ココトが今後の社会において重要となるIT技術を使った様々な仕事をこの唐津で行っている、ということはイメージできた様子でした。IT技術の最前線の仕事が、ここ唐津でもできる事に皆さん興味津々のようでした。

特に彼らの印象に残ったことは、西牧社長に向けた質問で「なぜ唐津に拠点を置いたのか？」という質問に対する回答です。西牧社長からの「唐津は全国的に見ても非常に災害が少ない土地だから」という回答の発表に、会場からも「知らなかった！」という声が上がっていました。一般的に拠点分散化によるＢＣＰ（企業活動継続計画）と呼ばれるものです。彼らは最後にこう結びました。

「唐津市はその土地の特性上、災害が少ない地域です。この利点を活かし、もっと多くの企業誘致を推進することで、地域の活性化を図ると同時に、都会でしかできなかった仕事を唐津に持ってくることで、Ｕターンを増加させられるのではないでしょうか？」

働き方の側面もさることながら、ＢＣＰの観点から企業そのものを誘致する手法でＵターン増加にアプローチしてはどうか？という提言で発表を締めくくりました。

株式会社ココト

株式会社ココトは株式会社クレオから事業独立し、２０１６年に設立された東京に本社を置く企業です。主な業務内容は、システムやネットワークの構築から、各種業務アプリケーションの開発、運用サポート、システム運用に伴う事務作業など。全社員約２００名、社員の平均年齢は３６歳という全国的に展開する企業です。

https://www.cocoto.co.jp/