唐津暮らし〜ここちよい生活のはじまり

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今日の気分は無人島で仕事!

今日の気分は無人島で仕事!

澤田(さわだ) 健太(けんた)さん

このご時世リモート生活が普及し働き方にも変化があった。ふと立ち止まると「自分の時間」が増えたと感じる方も多いだろう。あなたはどんな時間の使い方をしていますか。

 

今年に入り福岡から唐津に移住してきた澤田さん。「唐津暮らし」を思いっきり楽しんでいる人の一人だ。職場は福岡市内、自宅は唐津市。県をまたぐと遠くて不便というイメージを持つ方が多いかもしれないが、電車や高速バスに乗れば約1時間で福岡市内に着くので不便さは感じない。唐津って住みやすい!を体感できる事の一つでもある。
日本人は昔から仕事に一生懸命で、ついついプライベートが二の次になってしまいがちと感じる人も少なくない。「プライベートあっての仕事」を実現している澤田さんの暮らし、覗いてみたくないですか?ワクワクして生きるとは、こういうことなのかなと。アクティブな生活が好きな方にはたまらない。

 

澤田さんは中国の上海から東京へ転勤、3年前に福岡市へ。その後今年1月から唐津市へ移り住んだ。仕事は広告会社に勤め、今年に入りリモートでの対応が増えたので、福岡市内に出社する頻度は毎日から週に1、2回程度へと変わった。

バスでは必ず左側に座り海を眺めるという澤田さん

通勤途中に見える浜崎海岸 出典:唐津観光協会

「都市部に小旅行に行くような感じで出社してるよ」
なぜ小旅行と澤田さんは言ったのだろう?そう、唐津市内から乗る高速バスでは海を見ながら通勤できる。窓の外は一面青い海。そんな絶景をゆっくり眺められるよう必ず左側に座るという澤田さん。通勤しつつ癒されるなんて贅沢な時間だと思いませんか。
社内会議はもっぱらリモートになり、毎日の移動時間含め4時間弱が自由な時間になった。
「その時間今は何して過ごしていますか?」
「SUP!あと農家さんのお手伝い」
「それって農作業するんですか?」
「草刈りしたり!って言っても背丈くらいある草刈って木を切って開墾したり、田んぼに動物が入ってこないように周りに網をはったり、上から鳥が稲穂を狙うから網をはったり、竹林整備したり。みんなでうぉー!って言いながら遊びながらやってるよ。そのあとのご褒美に白米出してくれるんだよ。お新香で2杯は食べられるくらいうまいの!あんなに白米うまいって思ったの初めて。感動するうまさよ!」
唐津市枝去木(えざるき)でアイガモ農法により無農薬のお米を作る農家さんのもとへ月に1,2回足を運ぶ。自分達ができる農作業をボランティアでみんなと休みの日にワイワイできるのも田舎ライフならでは。
※SUP…ウォータースポーツの1つ。SUPボードの上に立ち1本のパドルを交互に漕ぎ水面を進む

自分達ができる農作業を休みの日にできるのも田舎ライフならでは

大きなタケノコを収穫し大満足の澤田さん

唐津switch交流会に参加した今年1月。SUPのインストラクターから「澤田さんも一緒にSUPやりましょう!」と誘われたが「冬だから海は寒いじゃん」とSUPに対して前のめりではなかったそう。そんな会話を交わした事がきっかけだったが、今では1番の趣味になっている。ほぼ毎朝SUPからスタートし、その後リモートで仕事をするという何とも贅沢な時間の使い方。
「朝、起きるのが苦手だったけどSUPのおかげで朝早く起きるのも苦じゃないんだよね」仲間が待っていると思うと眠たさより楽しさが勝るのかもしれない。澤田さんの笑顔からそんなことを感じ取った。
SUPに限らず、唐津焼の絵付け体験へ足を運んだり、気持ちのいい日は海辺で読書をしたり、海釣りへ出かけたり、知り合いを通じて農業体験しながら山での時間を楽しんだり。

 

※唐津swith交流会…NPO法人Netswork Stationまつろが移住支援の取り組みで行っている交流会。唐津の地元の方や移住者、移住を検討している方が参加し、街との繋がりを作るきっかけになっている。毎月開催していて、40~50名の方が参加している。

澤田さんは毎朝SUPで唐津湾に出ている

SUPで唐津湾に出て海釣り中の澤田さん

そんな生活を実現できている澤田さんは唐津に住んでまだ半年ほど。『知らない土地で、知らない人ばかり』という移住のイメージとは真逆で、気さくに「澤田さん唐津へようこそ!」と接してくれる方に囲まれている日々。“溶け込む生活”を送るうえでのコツを聞いてみた。
「会社員してると、会社の繋がりの中で生きていくことが多くなるけれど、僕は新しい人と出会っていくことが大好き。その時に大切なのは頼れる時には人に頼っちゃえ!という割り切りなんじゃないかな。それに、地方での生活は不便さを理解したうえで規則正しい生活になるとも思う。例えば都会では電車は5分おきに来るから間に合わなくても次の電車に乗ればいいや。ってルーズな自分が顔を出すけど、田舎はそうはいかない。20分に1本しか電車がないなら5分前にはホームで待てるようになる。これって人として大切なことに気付かされるよね」
便利になりすぎている今の時代、時間にルーズになることなく時間は有限だという自覚を持った澤田さんの想いが垣間見えた。
そしてこんなことも企画したよという話がさらに冒険心をくすぐる。
「会社の人10人くらい呼んで、家族ぐるみの“唐津いいだろツアー”をやってみたらみんな喜んでくれてやってよかった!て思ったよ。東京から来た人には朝からSUP体験して、古民家の料亭で唐津産の食材を使った日本料理を堪能してもらって日帰りツアーしたり。そうそう、このCALALIにもお茶しに来たり」澤田さんは唐津に移住し自然に人に馴染み、土地に馴染み、愛されているのが伝わってきた唐津いいだろツアーの思い出話。

リモートだからこそ色んなところで仕事をする澤田さん

リモートでも利用する古民家カフェCALALI

「会社の仲間が言うんだよ。澤田さん楽しそうですねって。リモート中心の生活リズムになったおかげで、やっと俺の自由さが生活リズムとして成り立つんだって分かってもらえるようになった(笑)。これでも仕事は成り立つ。定年したら遊ぼうって思う人が多いかもしれんけど、俺は定年前に遊ぶのも必要だと思う!プライベートを中心に住む場所を選んだから唐津に移住を決めた。僕の場合、理由はシンプル。コロナで大変なことも多いけど人の生活としては良い雰囲気も作られつつあるよね。どこに住むのが楽しそうかな?というシンプルな問いにシンプルに答える人の行動はこれからも増えていくと僕は思う」

 

 

人生の流れの中で楽しさを見つけプライベートを楽しむ達人、澤田さん。早起きしてSUPのボードにひょいと立ち、仲間と無人島を目指す。パソコンは濡れないようジップロックに入れ込んでリュックを背負う。「やばい!間に合うかな(笑)」と笑いながら海を渡る。着いたら急いでパソコンを広げ、リモートの会議に出席する。想像してみてほしい。これも働き方。そして暮らし方。夢を形にできた唐津暮らし。実現した男のロマン、ここにあり。

人生の流れの中で楽しさを見つけ、全力で楽しむ澤田さん

子どもと共にSUPで海へ出る

唐津に移住した山口さやかさんの写真

コラムニスト:山口さやか

出身地は福岡県八女市。福岡県で22年過ごし、2008年に唐津へ移住。ポケットWi-Fiもエリア外の大自然に囲まれた生活をしていく中で、地方創生へ繋がることを仕事にしていきたいと猛勉強しフリーランスへ転身。現在は地方の一人起業者向けに起業支援やコーチングを中心にサポートコーチとして自由なライフスタイルを確立。私生活では3人の子育てをしながら田舎ライフを楽しんでいる。

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